先日数年ぶりにお参りに行ってきました。そこで三十三観音様をここでご紹介しようと思います。
文殊堂の三十三観音は平成14年(2002)の文殊堂開山四百年を迎えるにあたり信仰篤い「奥田建設」社長の奥田和男氏が建立を計画し多くの人の協力により完成したとのことです。
石仏は奥田和男氏からの依頼を受けた今は亡き石仏師の嶺岸信氏が2年の歳月をかけて製作されたとのことで、一体製作されるごとに滝で身を清め全身全霊を打ち込み製作されたお話しが残っているそうです。
だから文殊堂でお祀りされている神様や仏様には魂が宿り、それを心から信じる者にはご利益があるのかもしれません。
私にとっては、この世は空(くう)であり、全ては幻想であるのですが、それを言ってしまっては、この世は味気なくなってしまい日本の大事な伝統や文化は守れなくなってしまいますから、やはり偶像であっても手を合わせそれを貴ぶ心を持ち続ける精神は大切であると思います。
しかしながら、何と言いましょうか、全ては空(くう)の現われであり、私も空(くう)の現われである以上、私にとっては自分自身を拝んでいることになります。
ところで石仏は石仏で素晴らしいのですが、読者の方には看板の説明書きのほうにも目を通していただけたらと思います。人間には本当に沢山の悩みや苦しみ、望みがあるもんだなと率直に感じます。それに対応すべく人は色々な観音様を考え出したのかなと私は思いました。
文殊堂入り口です。
階段は左に曲がって108段ありました。
社務所です。お札やお守りが買えます。
この時お守り二つと御朱印を買いました。私はこうゆうのはあまり持ち歩かないので買ったものは机の引き出しの中です。この写真と料金表は念のために持っていった10年前の古いデジカメで撮ったものです。画質が悪くてすいません。やはりスマフォの方が画質がいいです。
料金表です。
三十三観音様が整然と並んでいます。境内は木々に囲まれとても静かです。
参道です。
西国三十三所観世音菩薩建立碑
山門というのでしょうか。建物の名称がよく分かりません。
山門の中には奉納された巨大なうさぎの置物がありました。おみくじは100円でした。
うさぎの図柄のステンドグラスや鬼瓦の一種だと思いますがお堂の屋根の先代波うさぎが飾られていました。
お堂に向かって右側にある境内社です。右が天満宮、左が竹駒神社です。
伊達政宗公は卯年生まれとのことです。お堂も慶長8年(1603)の卯年に開かれ卯年生まれの守り本尊として知られているとのことです。
文殊菩薩様は、釈迦牟尼世尊の左に座して知恵を司り明らかに仏性を見て、法身、般若、解脱の三徳を具足し不可思議微妙な功徳を施す仏様とのことです。
右下の細長い板には文殊菩薩様のご真言「おん あらわしゃのう そわか」と書かれていました
お堂の手前の左奥には誰のかは分かりませんが古そうな自然石のお墓がありました。
お堂の瓦屋根にうさぎが逆立ちしている装飾瓦があります。この装飾瓦は波うさぎと呼ばれ、どうやら波に見立てた瓦を渡るうさぎを表現しているようです。何でも、うさぎは月と関係が深いようで中国の陰陽五行説では、火は太陽、月は水を表しているそうです。そこから、うさぎは水とゆかりのある動物とされ、屋根に上げて火伏せを願ったとのことです。
うさぎが、逆立ちしている姿に「うだつ」を重ね、「うだつが上がる」の願いを込められているとの説もあります。へーという感じで面白いです。
お堂に向かって左側にあります。右は延命地蔵様です。左は、たぶん白木観音様と白水観音様を合わせた観音菩薩様ではないかと思います。下にお名前の拡大写真を載せておきます。
この時はじめて変わった漢字であることに気がつきました。上から二番目の漢字が水と木を合わせた表記をしているのではないでしょうか。だから、合堂なのではないかと思いました。次にお参りに行った時に訊いてみます。
車で行かれる方はこちらが駐車場へ入るための通り道になります。
仙台駅からバスで二十数分くらいで行けます。2024年10月現在の仙台駅からのバス料金は280円ほどのようです。お近くを通られた際にはお参りしてみてはいかがでしょうか。
余談ですが、龍頭観音様の龍神様の角の根元の修繕されたところをよく見ると補修材が劣化してヒビが入っています。社務所にその事を訊いてみると修繕を考えているとのお話しでしたので、それなら些少なりとも修繕費用の足しにしてもらおうと思い2万円ほどお布施をいたしました。